■上海アチョー



これにて今回の旅行記はおしまいです。
中国本土は初めてだったのですが、思った以上になんとかなるもんです(笑)。

今回の旅行でも、いろいろなことを考えました。



上海初日、声をかけてきた謎の客引きのお姉さんとの間で
「どこから来たの?」
「日本なのヨ」
「そうなの?でも、あなたはシャンハイニーズみたい!」
「…シャンハイニーズ?」
という会話がありました。

これは中国人(chinese)と上海(Shanghai)を合体させた造語で、
すなわち上海人、上海っ子、という意味だとか。
前後の会話からすると、最上級の誉め言葉として使われるようです。
これを聞いて、現代中国の自信の大きさと、
その中における上海の地位を一瞬で理解できた気がしました。

彼女自身も上海出身ではない、との事でしたから、
これはお世辞で言ってるわけです。
だから「日本人なんかより上海っ子の方がイカス」
という考えがその根底にあります。
ごく自然な会話で出てきましたから、これが常識、なのでしょう。
もっとも、ワタシの外見が日本人として極めて優れない、
という点も考慮する必要があるでしょうが(笑)。

2009年現在、地方の中国人にとって上海は、空の上に星のごとく輝き、
まばゆく君臨する一種の理想郷、あこがれの街なのでしょう。
彼らの中では東京を超え、香港を超え、ニューヨークやロンドンに匹敵するような、
そんなステキな桃源郷として、心の中にあるような気がします。



それは一面で真実です。
社会的なインフラが近年になって一気に整えられたため、
その先進性、利便性は東京に匹敵するか、部分的には上を行きます。
ロンドンやアメリカの各都市なんざ足元にも及ばないでしょうし、
あの香港相手でも互角といえる部分があります。

が、多面において誤りでもあります。
世界最大都市として、東京のライバルになるか、というとちょっと無理でしょう。
結構悩んだんですが、今回の行動範囲が東京だと山手線の内側以下、
というエリアでしかないことを考えると、その奥行きはまだまだ、と結論せざるを得ません。

さらにその社会的な成熟性では、私がかつて訪れた中ではタイのバンコクと互角か、
ややましかな、というレベルでしかありません。
マナーというレベル以前の問題で、中国の成熟度はまだまだだと思います。
国家のショーウィンドウというべき都市であのレベルだと、
他は察して知るべし、でしょう。

もっともその混沌さが、ある意味魅力になっているのも事実で、
なにも否定的に考える必要は無く、
むしろ今のままで居て欲しいとさえ思うのですが(笑)。

上海は、まるで80年代のギブソンの小説から飛び出したようなサイバーパンクぶり、
そして混沌を活力にするその底力は、歩きまわるには最高の場所でした。
機会があれば、また訪れたいと思います。
近所だしね。


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