■空母ちょっといい話
さて、ここで少し寄り道。
夕撃旅団史上、最大の激戦の一つとなった対CV-12ホーネット作戦、
いわゆる「アラメダ湾の戦い」であるが、これを理解してもらうには、
多少、空母の構造を理解してもらう必要がある。
なので、ここでは手ぬ…いや、可能な限り簡潔に説明しよう。

てきと…否、シンプルで理解しやすい、という点を心がけた図解だ。
空母の構造は、上からアイランド部(島型艦橋)、飛行甲板、
格納庫、そして船体部分、という造りになっており、
通常の船舶とは異なる部分が結構ある。ここではそれを見て行こう。

上のイラストだけだとあまりになんなので。
アイランド部は甲板上にビルのようにそびえる部分で、この写真の左手のアレ。
飛行甲板は言うまでも無く、空母の上に乗っかってる滑走路だ。
で、ちょっと見えにくいが、アイランド部の下あたりの横っ腹にシャッターつきの窓があり、
その部分が格納庫。艦尾はギリギリまで格納庫スペースなのだが、
艦首部にはあまり入り込んでいないのも特徴。
艦橋部は通常の船と同じく、操舵や監視等を行うが、
空母の艦橋では、飛行甲板側の側面に航空管制用のスペースがあり、
エアボスと呼ばれる指揮管が全体の航空管制を行う。
艦橋と管制塔を兼ねる部分である。
甲板の真ん中だとジャマなので、大抵船体の右か左のどちらかに寄っている。
エセックス級空母では、煙突もまとめてこの位置にある。
次が、飛行甲板。まあ船の上につくられた滑走路、という理解で問題無し。
だたし、一般の船で言うところの甲板は、下の階にある格納庫部分の床だ。
空母は2重に甲板が存在することになり、全般に非常に背の高い船となっている。
カタパルト、アレスティングワイアなどステキギミック満載の空間でもある。
格納庫。
空母と言うと、どうしても飛行甲板にばかり目が行きがちだが、
格納庫という広大なスペースを艦内に保有する、
というのも空母の大きな特徴の一つだ。
というか、これが無いと空母ではない。見かけが空母っぽくても、
艦内部に格納庫のない船は、空母的な運用はできないのである。
格納庫の大きさで、搭載機数はもちろん、艦載機の整備環境のよしあしまで
決まってしまうので、ここの設計はある意味、空母のキモとなる。
なお、艦載機は大切なその日のためにここに保管しておくわけだが、
作戦行動中のアメリカの空母では飛行甲板上に露天駐機してる割合が高く、
100機を超える艦載機を全部ここに納めていたわけではない。
ちなみに機体の整備を行ったりする時はここで行うが、
武器類の装弾、装着は危険なので甲板上で行う。
燃料は多分、ここで入れてたはずだが、ちょっと資料が見つからないので、
断言はしない(チキン野郎)。
でもってその次が、エレベーター。上にも下にもまいるニクイやつ。
これで乗組員の移動もらーくらく、というものではなく、
格納庫から飛行甲板へ整備の終わった機体を上げる、
逆に任務から帰って来てた機体を飛行甲板から格納庫に降ろす、
といった目的のための飛行機用のエレベータだ。
これがないと飛行機の出し入れが出来なくなる。
ただ、格納庫にとって、その部分は使えないデッドスペースとなるので、
ジャマにならない格納庫の前後の位置に設けられることが多い。
それでも邪魔なので、第二次大戦の途中から、サイドエレベータと呼ばれる、
船体の横部分に設置されたエレベータが登場している。
今回のCV(S)12エセックス級では前部エレベーターが一つ、
サイドエレベータが左右一つずつ、計3台のエレベータがある。
最後に船体部。ここから下は通常の船とあまり変わらない。
エンジン室も、乗組員のベッドルームも、厨房も、艦長の恥ずかしい秘密も全部ここにある。
ただし、格納庫階層でも艦首部は狭くて格納庫に使えないので、
その部分は通常の船室となっている。
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