■あの丘と山と湖を越えて行こうよ



サンフランシスコのある半島の中心部には、低いながらも南北に山脈が走っています。
これを超えると太平洋側。
で、太平洋側からの冷たい湿った空気がこの山脈を越えるとき、
フェーン現象を起こすようで、太平洋岸は雨が多くなっているのに、
山向こうのサンフランシスコ湾側は乾燥しています。
ただ、そもそもの気温がえらく低いので、フェーンと言ってもいわゆる
熱風というレベルの吹き下ろしにはなっていないようです。
冬場の、谷川岳周辺を挟んだ新潟側と群馬側の関係に似ているかもしれません。
あそこはトンネルを超えると雪国なわけですが、ここでは山脈を越えると緑の山々、
という感じなわけです。

そんなわけで、山脈の西側は緑の豊かな地域となっており、
乾燥したサンフランシスコ湾側と、極めて対照的な風景が広がります。
なので半島を東から西、サンフランシスコ湾側から太平洋側に横断すると、
その植生の変化に驚かされます。さらに海岸地帯はまた植生が異なるのです。
これだけの狭い範囲に、これだけのさまざまな気候地域、
さらにそれに伴う植生の変化が起きる、というのはあまり例がないのでは?

少なくとも、乾燥地帯を持たず、ほとんど全国同じ気候の
日本から見れば、驚異的としかいいようがありません。
車で1時間も走る間にガンガン植生が変わります。
ついでに翌日、サンノゼからさらに南に進出したら、
そこは完全に地中海性気候で、これじゃあスペインの連中、
故郷に帰ったような感じだったろうから、
ガンガン入植してきたはずだ、という感じになります。

個人的な印象では、緑地帯も低温のため日本の高山地帯に近い感じで、
その天気の移り変わりの早さも、まさにそれでした。
非常に興味深いエリアではあります。




途中に湖が。
どうも断層の影響でできた地溝帯の溝にダム造って人造湖にしたらしい。



なんて考えながら外を見ていたら、植林してるような谷を見つける。
ああ、こうやって苗木から育て…と思ったら
「これがクリスマスツリー農場ですね」とささきさんが言う。
意味がわからんのでへ?という顔をしていたら、
「ここで育てた木は、クリスマスには切り倒してツリーとして出荷するんです」
とのこと。ワーオ!そんな農産業が存在しますか、アメリカ…。
言われてみれば左側の看板には確かにそう書いてある。
ということは、未来永劫、ここは豊かな森にはならないんですな…。



さて、太平洋岸に出たらいきなり霧が出てきました。しかも温度が急低下。
いい感じにカリフォルニアドリーミンなオープンカー状態ではさすがに寒くて、
途中で幌を再び閉めました。
ちなみに腕時計の温度計によれば、気温14度。8月頭でこれ、ってロンドンより寒いぞ。


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