LONDON 2006 SUMMER



イギリス初の、そして連合国側としても最初にして唯一の大戦に間にあったジェット機、グロスター ミーティア。
日本では気の毒なほど知られてないが、実はMe262よりほんの数日、
実戦投入のタイミングが早い可能性があったり、
世界で始めてターボプロップで飛んだのがMk.Iの18号機「トレント」だったりする、
意外にエピソードが豊富な機体。
ただし、この機体は戦後に大幅な改良を受けたF8で、1950年からダックスフォード基地にも駐留していたタイプ。
1550機も作られた主力型だが、部隊配属は実に1949年から。
これからもわかるように、ミーティアを大戦機と思ったら大間違い。
最初の機体、Mk.Iはおもちゃみたいなもんで、パイロットからの評判はすこぶる悪く、
しかも実は生産機数は20機だけ、その前のプロトタイプとあわせても28機に過ぎない。
Mk.IIIの配備が1944年の12月から始まるが、終戦までに150機そろってるかどうかだろう。
なんのかんの言っても1000機以上も作られたMe262と比較するには無理があるのだ。
量産戦闘機といいながら400機程度の日本と、この点ではどっこいどっこいか。

ミーティアIIIは1945年のアタマにオランダなどの低地諸国に真白い冬季迷彩で登場、
地上攻撃や写真偵察に投入されたあげく、撃墜されるのを恐れて空戦は命令により禁止されていた。
ある意味、連合軍の客よせパンダだったといえる機体でもある。
ちなみにパイロットの証言によると
「どこででも、友軍から狂ったような対空砲火を受けた」そうな(笑)。

って、あれ、ここバトル オブ ブリテンの展示だったような?
まあ、ぎりぎりこれはセーフなのか。



……1954年から、ミーティアF8やバンパイアなどに変わってイギリス空軍の主力となるホーカー ハンター。
…バトル オブ ブリテンのバの字もない機体だぞ。
2000機以上も作られ、うち1100機が輸出されたという傑作機。
設計は「イギリス人だけは天才と賞賛する」“サー”シドニー・カム。
ハリケーンとタイフーンのパパだ。その段階で個人的にはアレだ(笑)。
この機体はエンジンを強化されたハンター F6A。
1956-57年の2年間だけダックスフォード基地にいた機体だとか。事故でもあったのか?
イギリスではスピットファイアに次いでファンの多い機体だと思われる。
このころまでは、アメリカの航空産業とタイマンはれたんだけどねえ、イギリス…。
 

…グロスター ジャベリン。
わかった!ダックスフォードはバトル オブ ブリテンの拠点のひとつだったから、
それを軸に、イギリス空軍の歴史をたどる展示なんだヨ!きっとそうだ!
それならそうと最初から言ってくれヨ!
ジャベリンは1950年代に開発された機体ながら、夜間高高度迎撃機というえらく隙間産業的な目的で作られたもの。
一応、ソ連の原爆つんだ爆撃機相手を想定しているはずだ。
無論、全天候型でもあるわけだが、いろいろ開発には手間取ったらしい。
これ、横から見るとなんかトンガッタだけの飛行機だが、上からみるとオムスビ型の三角翼で、
世界初の双発エンジン&デルタ翼という、これまたニッチな世界初の機体でもある。
この機体は最終生産というか改修型のFAW9。
1961年に閉鎖された、ダックスフォード基地最後の主力機がこれ。
ただし、この機体は別の基地のものだが、そのデルタ翼をみこまれて、
コンコルドの機体開発研究に使われてた機体だとか。
えらくドハデな塗装だが、仔細は不明。



…ミコヤン・グレビッチのMig21。すでにイギリスですらなくなったか。
これはハンガリー空軍がイギリス空軍に寄贈した(研究用?)ものだそうで、
1997年にここに払い下げになったとか。
コクピット後部が塞がれてるタイプはネリスでも見たが、コンディションはこっちがずっと上。
スズメかカラスなみにありふれた機体だが、同じような境遇のT33やテキサンにくらべ、
意外とまともな航空博物館での展示は少ないのでは?

NEXT