■自然史への道



国立美術館から西に向うと隣が自然史博物館なのですが、
その間に公園があることに気が付く。
前回来たときは全く見落としていたので、覗いてみましょう。



公園の真中に噴水の池がありにけり。
向こうに見えるこれまたエセ ローマ風の建築はNARA、
国立公文書記録管理局ですね。
時々、戦後の日本の各種記録文書やら空軍のUFO関係の秘密文書(笑)やらが
発掘されてニュースになるのがここです。

第二次大戦中の各種記録や、ドイツから巻き上げてきた書類の多くも保管してる、
と言われてるので、一度くらいは長時間かけて訪問してみたいものです。
(ただし資料の閲覧の手続きは意外に面倒で、普通の図書館のようにはいかないらしい)



この公園、彫刻の公園、というものらしく、園内には現代芸術っぽい彫刻が散在してます。



なんじゃこりゃ、と思ったら…



実際は逆側に曲げてあるのに、正面から見ると一種の騙し絵で
普通に立体的な家に見える、という作品でした。

…古代ギリシャ人を別にすると、人類が芸術、というものを“発見”したのは
少なくとも18世紀以降のヨーロッパからでしょう。
それ以前の絵画、彫刻は全て記録、あるいは宗教の布教が主要目的で、
後はせいぜい装飾のためのものであり、
少なくとも人を感動させるためのものではありませんでした。

もっとも未だに芸術ってなに、という問題は明確な定義は無いように思いますが、
個人的には人を感動させる、が最低条件であろう、と考えるわけです。

ハッとする、ビックリする、というのも芸術ではあるのですが、
そこに感動が伴わないなら、オバケ屋敷やゴキブリの出現と同レベルの
精神刺激に過ぎません。

こういった現代芸術は、感動を伴う精神の衝撃と、
単にビックリするだけの衝撃を区別できてないんじゃないか、と思うのです。
なので現代芸術は、どうも子供っぽいという印象が個人的にはぬぐえず、
その結果、全く興味が無い、という結論に至る事になります。
まあ、ゴキブリよりはましか、と思いますが、
やっぱり似たようなものかも、とも思います(笑)。


NEXT