さて、今回から大阪の心臓部、日本で、というか世界で最強の繁華街の一つ、
大阪のミナミ地区に突入します。
私が日本で最も好きな地域でもあります。



南海なんば駅を中心に広がる一帯で、南北約3q前後、東西はやや狭く1q前後の地域です。
上記の地図にある東の日本橋の電気&オタク街、その南の新世界までは含めないのが一般的なようですが、
事実上、一つながりの巨大な繁華街なので、ここではまとめて紹介しましょう。

ついでに今回の宿はその一帯の南西側に取っています。

大阪市の中心部、大阪城から西側の湿地帯を埋め立てて造られた一帯は、
主に江戸期以降に整備された東西南北に碁盤目状の道路と水路を持ちます。
これは戦災の後も大筋で引き継がれ、現在でも南北に真っすぐ走る多くの通りがあり、
京都や札幌とよく似た街路を持つ街となっています。

すなわち首都圏の人間にはあまりなじみのない街並みです(笑)。

ただし南は道頓堀川、北は淀川周辺、そして東は大阪城に囲まれた一帯の中の話であり、
その外、大正期以降に開発された一帯は、この条件に当てはまりませぬ。

その一帯の中で、大阪の中心であるキタとミナミを結ぶ御堂筋、
その東を走る堺筋の二本の間に広がるのがミナミ地区です。
中心となるのは道頓堀川の南岸に広がる道頓堀地区と、
そこから北側の長堀通にある心斎橋までの間を繋ぐ巨大アーケード街ですが、
これに並行、かつ交差するようにいくつかのアーケード街が点在します。

まあ巨大であり、かつアーケード街の迷宮であり、すなわち歩き回るには面白い一帯なのです。
広さ、そして商業施設の密集ぶり、どちらをとっても東京の新宿と互角、
あるいはそれ以上の街と思っていいでしょう。



鶴橋とはまた異なるアーケード街となっているのがこの一帯。
はるかに規模が大きいものの、東西南北にきれいに整備されてるので、それほど迷いません。
首都圏には無い巨大アーケード迷宮であり、これだけでも見る価値はあります。
ただし、同じような風景が延々と続くので、現在地の把握がやや困難だったりしますが。

でもって心斎橋の西にあるのが、大阪の原宿、オシャレ系若者の街、アメリカ村です。

さらに東側、堺筋沿い、ややミナミの地区からは外れるものの、
南海のなんば駅から歩いてすぐの場所にあるのが黒門市場です。

京都の錦市場、札幌の二条市場、仙台の朝市、
東京だとアメ横と築地の場外を合体させたような一帯であり、
かつては大阪ならではのふぐ料理やうどん屋が建ち並ぶ一帯…だったんですが、
今回訪問したらまるで別物になってしまっており、これまた驚愕します。



大阪の台所を支える…といった一帯の印象があった黒門市場ですが、
完全に観光地化した上に、人がほとんど居らず、どうなちゃったの、
という状態だったのはまた後ほど紹介します。


その堺筋沿いの南側にあるのが日本橋の電気街で、これは秋葉原と同じオタク街でもあります。
ちなみに堺筋に並行してオタロードという凄い命名をされた通りがあるんですが、
意外に普通に皆さん、この名称を使ってました。

私が初めてこの名を知ったのは2010年に訪問した時ですが、
それ以前からこの一帯にはそういった店が密集しており、
1990年代末、ゲーム雑誌の編集をやっていた時代に大阪出張に行くと、
必ず立ち寄って売れ行きの確認をやってました。


大阪のオタク&電気街、日本橋。
ちなみに「にっぽんばし」が正解で、「にほんばし」と言うと関東から来たスパイとすぐにバレ、
タコ焼のタコを抜かれますから要注意。

秋葉原と並び、路上でチラシ配るメイド密度が世界最高レベルの街でもあります。


そして、さらに南下すると、かつて大阪の大阪たる所以とすら言える存在だった新世界、
その先が混沌の大阪の中心地なんですが、今回はまだそこまで行きませぬ。

という感じで、とりあえず行ってみましょうか。


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