ちなみにほとんどの展示には中国語と英語の解説があるんですが、一部には日本語もありました。



でもって、その解説においては、こんなビックリドッキリ理論が盛大に展開されていたりします(笑)。なんじゃこりゃ。

私の知る限り、一般相対性理論は重力と場と時間と空間と加速度の関係を述べたもので、視覚だ錯覚だとかは全く触れてないはずですが…。ついでに「1919年に証明された」という意味も不明です。一般相対性理論の発表は主に1915年と16年の論文によるもの(すなわち第一次世界大戦中)であり、なんで1919年なんでしょう、これ。
ひょっとしてエディントンの皆既日食観察を指してるのか(莫大な数のサルが無限にタイプライターを叩き続ければ、偶然の結果としていつか大英博物館の蔵書全てを著述してしまう可能性がある、という確率論の解説をやったあのエディントンである。皆既日食の暗い昼空で太陽横に見えた恒星が、本来の位置からずれてることを写真で確認、太陽重力による光の屈折(重力レンズ)を証明した、とされる。が、この時獲られたデータは決して精密では無く、かなり恣意的に数字を選んで都合のいい結論を出した可能性が指摘されている。まあ、それ以後の他の現象により、一般相対性理論の正しさはほぼ確認されたので、問題は無いのだが)。

いやはや、なんだこの宗教物理学みたいな超理論解説は、日本語訳のミスか、と思ったんですが、中国語でも英語でも基本的には同じ内容だったので、本気でこんな事を考えてるようです、この博物館の皆さん。

…大丈夫か、この博物館の皆さん。



その横にはこんな玉の装飾品と地球の写真を使ったパネル展示が。いや、私も一般相対性理論をどこまで理解してるか、と問われれば、はなはだ心もとない、というのが正直なところですが、少なくともこんな話ではないと断言できますぜ。大丈夫か、この博物館…


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