さて、今回のオマケ編は台湾にしては小ネタで行こう。

「さいですか」

とりあえずこれが今回のお題。この日の最初に見た、昔の学校教材展示の中にあった地図だよ。

 

「…中国の地図じゃん」

いや、よく左上を見たまえ。中華人民共和国ではなく、中華民国、すなわち台湾の地図だ。

「いや、どうみても台湾以外の方がデカいんですけど」

台湾に追い込まれたとはいえ、中華民国は今でも唯一の中国の政府である、よって台湾を含めた中国全土は中華民国領土のままだ、という地図なんだよ、これ。

「ええええええ」

まあ、極めて非現実的な話なんだけど、政治的にはもう中国本土は諦めました、というわけにはいかんからね。当然、学校教育で使われる地図もこうなるわけだ。

「政治だねえ…」
 
さらにこの地図、見れば判るように中国の北にあるモンゴルを蒙古の名で中国に併合してしまってる。モンゴルの独立は1911年、すなわち清朝時代であり、中華民国成立後でも中華人民共和国成立後でも、モンゴルが中国の領土だった事は一度も無い。すなわち戦前の中華民国どころか清時代の中華思想感覚で造られてるんだ、この地図。ほとんど狂ってるだろう、これ。

「すげえな…」

ついでに言うと、この地図では北朝鮮が存在しない。朝鮮半島は韓国で統一されてしまってるんだよ。

「無茶苦茶だな」

この地図が何時まで使われていたのかは判らないが、政治が教育に絡むとロクな事が無い、といういい例だろう。これで世界を学んじゃった生徒こそいい迷惑だったと思うぞ。

「確かにねえ…」

といった感じで、今回はここまでだ。


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