■夕撃旅団と約一名沖縄を北へ



さて、いよいよ沖縄の旅を本格的に始めるわけですが、
あらためて今回の活動対象となった地区を確認しておきます。
基本的に北は沖縄本島北西の残波岬、南は那覇空港周辺まで、
この一帯を4日間に渡りウロウロするわけです。
那覇に到着したこの日は前線本部設営予定地の残波岬まで一気に30q以上を北上します。

ここで利用するのが国道58号、那覇から本島最北端部まで西側の海岸線を北上しながら続く国道で、
多くの観光客はもちろん、地元の人にとっても大動脈となっている道です。
でもってこの国道を那覇から残波岬方面に向かうとアメリカ軍基地の本場、普天間、そして嘉手納を
次々と通過、なるほど、ここは基地の島だと痛感する事になるのです。
ちなみに途中で知る人ぞ知るトリイ基地も通過するのですが、これはまた後で。

ここでちょっと脱線。
自衛隊と民間航空が使う那覇空港に3000m滑走路が1本、
海兵隊の普天間に2700m滑走路が1本、そして空軍&海軍の嘉手納に3700m滑走路が2本と、
国際空港レベルの滑走路を持つ空港がわずか20qの直線距離に三つ並ぶのがこの一帯です。
私の知る限りではこれで世界最高の長距離滑走路空港密集地帯でしょう。
将来、宇宙戦争が勃発したら、私ならここを世界司令部にしますね(笑)。


ニューヨーク周辺ですら、ケネディ、ラガーディア、ニューアークの三つの空港の配置は東西約30qの距離があります。
さらにラガーディアは2100m級の滑走路を持つだけで国際便は飛ばせませんから、この一帯より若干規模が劣ります。
ついでに何を考えてるのかよく判らない神戸空港は大阪国際(伊丹)空港まで25q、
関西空港まで20q(海上直線距離)しか離れてませんが、三つを合わせると45qほど、
さらに神戸は2500m級滑走路しかありませんから、やはり密集度では一つ落ちます。
私の知る限り、おそらく世界最高密度の巨大空港密集地帯がこの沖縄南部なのです。

ただし上の地図を見れば判るように普天間(海兵隊)と嘉手納(空軍&海軍)は南西から北西に向けて
滑走路が設置されてるのに対し、戦前からあった那覇空港はキッチリ南北に向けて滑走路が設置されてます。
このため、両者の離着陸航路は交叉してしまい、やや面倒な事になっているのです。

2010年に沖縄の空の航空管制は日本側に返還(那覇特別管制区)されているのですが、
それでも米軍基地周辺の航空管制はアメリカが行う事になっています。
そして特に発着の多い嘉手納周辺ではそちらの航路を優先するため、那覇空港を離陸後、
嘉手納進入ルートを超えるまで、高度305m以上(つまり1000フィート)の飛行はできません。
このため、那覇空港を離陸後しばらく低空を飛び続ける羽目になるのです。
(聞いた話だとアメリカ軍の勤務時間前(笑)の早朝の便だけは一気に1000mくらいまで上がれるらしいが)

東京西部と横浜辺りから西、富士山周辺までを米軍の横田基地の管制に抑えられてしまってる
首都圏上空が非常に変な航空ルートの設定を強いられてますが、沖縄もまた、そういった弊害が残ってる地域なのでした。

ついでに、那覇から本島北部に向かう途中の幅が狭い場所にデーンと、海兵隊の普天間基地があるため、
北の嘉手納側に抜ける道路が限られてしまい、この一帯の渋滞発生率に一役買っています。
そういった意味ではとても邪魔なのが米軍基地なのですが、
日本の安全保障、そして沖縄の経済への貢献を考えると
(嘉手納基地の広報資料にはいかに沖縄経済に貢献してるかが強調されてる)
一概に出て行け、というワケにもいかないわけで、まあ、難しい所ですね。

といった感じで、本日午後よりこの一帯を中心に活動して行きますぜ。


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