■デリーの赤い要塞



さて、やや時間があったので、kobikky さんのはからいで、二日目に入れなかった
デリーの江戸城、レッドフォートに連れて来ていただけました。

ここは大通りから正面広場に直接入れるんですが、ご覧のようにバリケードの山があります。
2000年にパキスタン系のテロリストが襲撃事件を起こしたためらしいですが、それにしても厳重な、という感じです。

こちらもムガール帝国皇帝の宮殿兼城塞なのですが、
帝国の首都が再度デリーに遷都する時に建てられたもので、
1639年建築開始、1648年完成となっています。
すなわち先に見たアーグラ城塞より約70年ほど後の建築ですが、
どちらも赤い石で造られた城塞であり、素人目には同じような建築物に見えます。
このため、どちらもレッド・フォート(ヒンディーだとラル クイラで同じ意味)と呼ばれる事があるのですが、
通常、単にレッドフォートといった場合、こちらのデリーのモノを指すようです。

例のタージ・マハルを建てさせた第五代皇帝シャー・ジャハンの命令で建築が始まったものの、
先に述べたようにこの人はアーグラで幽閉されて終わります。
それでもデリーへの遷都を決めたのは彼なのです。

ちなみに二日目に見たジャーマー・マスジドもこの人の命令によるので、
この皇帝の代でムガールを代表する建築物の多くが建てられてしまった事になります。
おかげで財政は傾きまくったそうで、そりゃ自分の墓所は建てられなくなるよな、という感じです。



チケット売り場は半地下の場所にあります。
城塞の構造を利用した施設のようにも見えますが、詳細不明。



当然(笑)ここも外国人料金は別です。
スマホで遊んでるのは地元の人で、外国人窓口、お客さん一人も居ない。
意外に人気の無い観光地なんですかね。

イギリス統治時代に大幅に手を入れられた上に、見学できる面積も狭いので(全体の1/3以下)、
正直、アーグラ城塞の方がお勧めですが、それでも見る価値はあると思いますよ。
入場料は500ルピー(約800円)。ここはクレジットカードも使えるとの張り紙があったので
聞いてみたら、ノーの一言で拒否されました。理由は不明。

ちなみにインド人は30ルピー。
さらにちなみに最後に登場する博物館、インド人は別料金で5ルピーかかるのですが、
外国人は最初から料金に含まれてます。
といっても、約17倍の料金をふんだくってるんだから、当然、という気もします…



入り口は二日目に見たように大混雑。
あの白いゲートを通過する必要があるからですが、金属探知機とかではなく、
人力による簡単なボディーチェックがあり、そこに居る警備員は自動小銃を持ってます。

ちなみに前回見たアーグラ城塞もここも、世界遺産になってますから、
世界遺産の中で自動小銃持ってる人見たのも初めてかも。



入り口から見た城壁部。
アーグラのより装飾性が低いのは、より実践的になったのか、お金が無かったのか…

ちなみにこちらもほぼ南北を向いて建てられ、
東西約500m、南北約800mとアーグラ城塞とほぼ同規模の建物になってます。
ただしアーグラ城塞が半月型の敷地だったのに、こちらはより長方形に近い構造ですが。

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