■デラックスなような庶民的なような



豊平館は大正11年(1922年)に札幌市に下賜され、市の施設になったのですが
(よく判らんがあくまで建物だけで土地は別だったらしい)、
その後は公会堂にされ、戦中は陸軍の航空部隊の師団司令部になり、
さらに戦後は占領軍の宿舎、その後は札幌三越の店舗と、流転の人生を送ってます。

でもって昭和33年(1958年)に北海道博覧会が開かれた時、この中島公園に移築され、
その後はなんと市営結婚式場として平成23年(2011年)まで営業してたそうな。
すげえな、札幌市。
展示はそのころの写真を集めた映像展示。



廊下なども雰囲気がありますね。
ちなみに設計も施行も全部日本人の手によります。
この辺りは、東京の洋館の多くがコンドルなど欧米人の手によるとはちょっと違う所。



二階に行ってみましょう。階段の途中から一階広間を見下ろすとこんな感じ。
うーん、これだけの雰囲気があるんだから、殺人事件と名探偵とかをセットで持ち込めないものか。



豊平館の外壁の青は、ウルトラマリンブルーで、となると宝石の瑠璃(ラピスラズリ)が原料なのか…
という感じの展示ですが、解説をよく読むと、そうでは無く
当時出て来たばかりの人工ウルトラマリンブルー塗料なのだそうな。

日本では合成出来て無かった人工素材なので、輸入であろう、との事ですが、
だったらなんでわざわざ天然のラピスラズリを展示してるんでしょう…
この展示を見た人の120%は瑠璃から取ったウルトラマリンブルーだと思ってると思いますよ…



当時の寝室を再現した部屋。
それほどデラックスでも無いな、と思ったんですが、
この寝室とは別に広い部屋がもう一つありますから、十分豪華と言えば豪華。
まあ、元は天皇陛下御一行のためのものですし。


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