■乗り物関係 その2



お次はこれ。
展示ではロールス・ロイスのニュー ファントム、って書かれてましたが、普通のファントム I じゃないかなと。
1926年ごろ、、ロールス・ロイスはアメリカに製造工場を造っており、これもアメリカ製のロールス・ロイスです。



1911年型 シンプレックス(Simplex)。
当時のアメリカを代表する高級車だったそうで、価格はフォードT型の10倍だった、との事。
おのれ、ブルジョワめ。
ちなみに注目はハンドルで、アメリカ車なのに右ハンドルです。
フォードT型が左ハンドルなので、アメリカでは最初から左ハンドル、と思ってたんですが、
どうも初期の自動車では左右のハンドルが入り乱れてた、という話もあります。




1896年型のベンツ。オリジナルのようです。
まあ、高級車云々を別にすると、世界で最初にガソリン自動車を造って商売にしたのがドイツのベンツで、
その初期の水平ハンドルの車は初めてみました。
この時代のベンツは数十台というレベルの生産台数のはずで、よく残ってたなあ、というのと同時に
アメリカにも輸出されてたんだと思う。

…年代的にはにはシャーロック・ホームズはこれに乗れたはずだ、と考える辺りが
宮崎駿さんの凄いところなんでしょうね。
(ホームズの冒険の刊行が1892年、ベンツのガソリン自動車発売開始が1893年)



こちらは真っ赤な車は1913年型 メルセデス ナイト。
(この時代はベンツとの合弁前でダイムラー社単体のブランドがメルセデス)
知ってる人は知ってる、吸排気のバルブが無い変ったエンジン、スリーブバルブエンジンを搭載した、
ちょっと変わったメルセデスです。

ちなみにナイト(Knight) は英語の騎士の事ではなく、エンジン開発者のアメリカ人の名前。
1909年にメルセデスは、この人から特許を買い取り、これをナイト エンジンとして搭載したのでした。
なので、メルセデス ナイトという名前になってます。
意外に知られてないですが、メルセデスは、
このスリーブバルブエンジン搭載車を1924年ごろまで生産してたようです。



ちょっとカッコいい1930年型アルファ ロメオ。
1930年に3台だけ造られたレーシングカーの1台だそうで、
北アイルランドのベルファストで開かれた1930年ツーリスト杯レースで3位に入った車だそうな。
(要するにサーキットではない公道レースか?)
ちなみに他の2台は1位と2位だった、ということは表彰台独占、という事になりますね。
スゴイな、この時代のアルファ ロメオ。

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