■遺跡としての寺院



破壊されてる建物の一部はこんな感じに樹木で覆われており、
ラピュタは北東にあったんだ!(バンコクから見て)、
と思うのが21世紀の日本人の義務でございましょう。

どうもやはりここまで廃墟になったのはビルマ軍の破壊だけでなく、
経年変化、長年放って置かれたからじゃないの、という気がしますね。

余談ながら前にもどこかに書きましたが、
長年の(といっても未来少年コナン以降の約10年だが)
宮崎アニメファンはラピュタをを見て言葉を失うほど絶望したものです。
それが、まさかこれほど国民に受け入れられる時代がくるとは
1987年当時は夢にも思いませんでした。
バルスが職場の老若男女半分以上に通じるって、どういう時代だろう(笑)。



そしてこのような仏像の破壊はビルマ軍による、
というのが現地の解説板の説明です。
頭の無い仏像が多く、これはビルマ軍による首狩による、とされるようです。

なるほどそうなのかなあ、と思いますが、
気になるのはその破壊があまりにキレイな切断面でなされてる事。
左の仏像の頭部と腕の破損部なども、どうやって切断したんだ、
ってな位にキレイな切断面になっており、戦争による破壊って
こんな切断をするものなんだろうか、と思ったり。

まあ後年に近所のヒマな住民が磨いて平らにしてしまったとか、
ビルマ人には超能力者が居て、全ての仏像の首をキレイに切断してしまった、
という可能性もあるわけですが、妙に違和感を感じたのも事実でございます。



その先に行くと、なんだかしゃがんで撮影してるカップルが。
何してるんだ、と思ったら後ろにある
木の根に取り込まれた仏像の頭の前で記念撮影中らしい。

こんな状態でもタイでは信仰の対象で、人が仏像を見下すような構図で
写真を撮らないで、という注意書きがあり、それに従った結果のようです。



この木の根に埋まった仏像の頭部、私は全く知らなかったのですが、
アユタヤの象徴というか、代表的な観光名所の一つらしく、
ポスターやらなにやらによく登場してました。
なるほど、神秘的と言われれば、そんな気もしなくもなくもないですが…。




その先には、ほぼ完全体の仏像も。
全てが破壊されたわけではないのか、
これ以降も何体か完全状態のものを見かけました。

手前の花は今でもこの施設が宗教的なものである証拠でしょう。


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