■一回目の世界大戦で



さて、この展示棟の最後は第一次大戦期の機体です。
写真は一番奥の場所から、入り口方向を撮影してます。

ちなみにここは行き止まりで、次の展示を見に行くには、
今来た見学ルートを最初まで戻る必要があります…。

とりあえず、その第一次大戦の機体を見て行きましょう。



コードン(caudron) のG4。
フランス製の双発戦闘機&爆撃機。
1915年11月配備開始となってるので、大戦初期の機体の一つでしょう。

この胴体を途中で切ってしまい、尾翼をアームで支えてるデザイン、
覚えてる方がどれだけいるかわかりませんが、例のRAF博物館にあった
コードン GIIIの後継機がこれです。

GIII、決して評価の高い機体ではなかったのですが、
後継機が造られていたのでした。
キチンとした寸法を見てないのであくまで見た目で、ですが、
GIIIの主翼と後部胴体はそのまんま、エンジンを双発にして、
コクピットの前のエンジンを外すと、この機体の完成、という印象があります。

ついでにこの機体そのものをどっかで見たなあ、と思ったら、
スミソニアンのウドヴァー ハジー センターにありましたね、これ。



この機体でよくわからんのが、この機首部の機銃です。
ご覧のようなレール状の金具に固定されてるのですが、
これがよくわからん(笑)。

あそこから下に機銃が動いてしまったら手が届かなくなってしまうし、
主翼上面にハッチが開いてるので、グイっと上に持ち上げて使ったんでしょうか。
ちなみにこの変なレール、当時の機体写真ではほとんど見かけないのに、
現存してるこの機体、さらにはスミソニアンの機体にもついてる、
というやっかいなシロモノで、うーん、なんでしょうね、ホントに。



せっかくなのでアップにしておきます。
機銃はルイスのような気がしますが、
色んなものがくっついてて、これもよくわかりませぬ…。

ちなみにこの機体もGIII同様に二人乗りで、こっちは銃手席。
後ろにパイロットの席があります。

ついでにコクピット横の悪魔さんの絵が赤いのにも注目。
英語圏の悪魔の場合、基本色は赤らしいんですが、フランスも同じなんでしょうかね。



これはRAF博物館でも紹介したフォッカーのD VII (7)。
今度は正面方向から。そういやこの機体もスミソニアンにあったような。

ドイツを代表する傑作機の一つですが、
終戦後、オランダに逃れたフォッカーと愉快な仲間達によって
こっそり生産が続けられ、戦後もそれなりの数がスイス、オランダなどで使われたようです。
現存機が多いのは、そこら辺も理由の一つかもしれません。


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