■アメリカの南側

さて、最初は南&中部アメリカの遺物軍団からです。



西暦400年から850年位、という、えらく大味な時代特定がされていた、
コロンビアのコパン(Copan)遺跡の彫像。
いかにも南米、という情報密度の彫像ですね。



ここでちょっとだけ、脱線。
実は上のコパン遺跡の彫像は、石膏製の複製品、つまりコピーです。
でもって、コピーの製造は現地で行われており、オリジナルは現地に残したままでした。

19世紀に欧米の考古学では、この石膏を使った複製技術、というのが大きく発展し、
各地への探検、調査にはその鋳造(Cast)を行う作業員(アジア、アフリカ系が多かったらしい)
を連れてゆく、というのが広く行われていました。
その技術も上の像を見て、「これは複製品ですね」
と一発で見抜ける人はほとんどいないのではないか、と思われるレベルになってます。
少なくとも、パーティングラインは見当たりません(笑)。

なので、この博物館の収蔵品のうち、実は結構な量が、この複製鋳造(Casting)であり、
実はオリジナルではありません。

ドロボー博物館とも言われ、世界中からあらゆるものを掠め取って来た
イギリスの博物館、という印象をもたれやすいこの英国(大英)博物館ですが、
実は、その少なからぬ収蔵品がこの複製だったりするのです。

この複製を取った後に戦乱や自然災害で失われたものも少なくないそうで、
現在、世界でここにしか残ってない、というものも多いのだとか。

まあ、オリジナルをかっぱらって来ましたよ!ってな品物も少なくないんですが(笑)、
大型の石造、構造物などは、この石膏の複製が多いのも事実です。
かならずしも、現地からかっぱらって来たものばかりではない、
というのは、この博物館の名誉のために書いておきます。



南米各地の土偶とか。
とりあず、どれがどこのだか忘れました…



ここら辺から、中米、メキシコ文明の遺物となってきます。

確かこれはマヤ文明の建物の飾りだったかな。



メキシコの古代文明と言うと、マヤ文明しか知らなかったんですが、
実はもっと西側にいくつか別の文明があったのだとか。

これは古代ヴェラクルス(veracrutz)遺跡の遺物たち。
紀元500年ぐらいまで、メキシコ南東部、メキシコ湾沿いに発展した文明だそうな。

当然、よく知りませんが、上のお面と言い、南米らしい、いい味だしてます、はい。



土偶も、妙にキャラが立ってます。


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