■ソウルの基礎知識

最後に、この街にしか見られない、といった感じの特徴が多い街だったので、
ちょっとそこら辺りをまとめておきます。

■電源

海外旅行記では何度も書いてますが、デジカメの充電器や、
ノートパソコンの電源アダプタなどは240Vまで対応してるのが普通で、
電源プラグの形状さえ合えば世界中で使えます。
(絶対ではないので、必ず機器に書かれた対応電圧を確認してください)

問題はこの電源プラグの形状が国ごとにかなり違うこと。
日本のものがアメリカではそのまんま使えますが(ただしアメリカのを日本では使えない)、
それ以外の国では上海あたりの一部を除き、全て形状が異なります。

韓国も同様で、この国独自の形状、さらになぜかそれが3種類もある、
という変な国だったりします。
事前に調べたら、その中のC型とSE型の二つがあれば大抵大丈夫、
という事だったので、この二つの変換アダプタを持ってゆきました。
結論から言うと、SE型でほとんど大丈夫な感じでしたが、
絶対とは言えないので、C型も用意して行った方が安全でしょう。
変換アダプタなら、300円くらいで買えますしね。



なんだか同じように見えますが、棒部分の太さが異なり、
この二つのプラグには互換性はありません。


■地下鉄

かなりクセがあるのが地下鉄の乗り方です。
まずキップのシステム。

ソウルもT-money という名前の先払いカードシステムが普及しており、
これを使うと預託金(ディポジット)がある限り、
キップを買わずに改札から出入りが可能です。

このカードは大きな駅なら販売機がありますし、コンビになどでも売ってました。
追加入金も駅の販売機で簡単にできます。
さらに通常のキップより10%前後、運賃が割引になるようです。

が、ソウルの場合、そもそも地下鉄の運賃が安く
(市内中心部なら100円以上になる事はほとんど無い)、
さらに帰国時に使い切れなかった分の返金方法が
はっきりしなかったので今回は使用してません。

それでも、スムーズに移動がしたい、というなら
このカードを最初に買ってしまった方が楽でしょう。
なんで?というと、
ソウルの地下鉄のキップは他に見ない変なシステムだからです(笑)。



ソウルの地下鉄のキップ販売機は全ての駅がこういった液晶タッチパネルとなっています。
最初の画面で日本語を選択すると日本語でも購入可能…
というか駅名を指定しないと買えないので、日本語画面以外では購入は困難です。

駅名の英語読みがわかるなら、アルファベットで検索もできますが、
日本人の感覚としては、どうしても東大門、南大門、新川と漢字で覚えてしまうため、
大抵の人はこの全路線図(笑)の中から目的の駅を探してキップを買う事になるでしょう。

なので、目的の駅の場所を覚えておかないと、ここで軽いパニックとなります(笑)。
ちなみにこの全路線図では直接駅を指定できず、目的の駅の周辺に触れると
そのエリアが拡大されて、その段階で駅を選択できるようになります。



で、駅名を指定すると料金が表示されるので、ここでお金を投入します。
が、よく見ると運賃と保証金という二つに項目がわかれてます。
保証金?

下に書かれた注意書きによると、このお金は下車駅の返還機で払い戻します、との事。
なんだこりゃ。

ちなみに500ウォンは約40円ですから、それほどの額ではないものの、
支払い代金の約27%が保証金、という変なキップです。
ついでながら、今回の旅行では最後の金浦空港への移動を別にすると、
地下鉄運賃がこの1350ウォン(保証金ぬき)、約100円を超えることはありませんでした。
香港の路面電車やスターフェリーに比べるとまだまだですが(笑)、
ソウルの物価を考えると、かなり良心的な部類じゃないでしょうか。



キップはこんな感じ。おそらくタッチ式のICカード。
えらく贅沢なキップだな、と思ったんですが、
どうやらこのキップの保証金、という事らしい。



で、改札はこのカードであの黄色い円部分にタッチして通過します。
写真は下車の時の改札で、ここでもタッチ式で通過します。
すなわち、キップを投入するスロットとかは一切無し。
この改札ではキップの回収ができないようになってるのです(笑)。



このため、改札の外、券売機の横に必ずあるこの機械にキップを戻すわけです。
キップを入れると500ウォンの保証金が戻ってきます。

…うーん、頭がいいのか悪いのか、微妙なシステムだ(笑)。
この機械を全部の駅に設置する費用より、
あの改札にキップの回収装置を付ける方がよほど簡単で低コストな気がしますけど…。

もう一つ、ソウルの地下鉄の注意点を。
駅のホームが左右に分かれてる場所が多いのですが、
それぞれのホームに入るには、それぞれの改札を通る必要があります。
行き先が異なるホームの間を連絡する通路がない駅が多く、
間違えた改札に入ってしまうと、一度出て、再入場しないとなりません。

さらに、乗り過ごしてしまって次の駅に行ってしまったりすると最悪で、
ここで反対側のホームにでる通路がないと、一度改札を出て
再度戻りのキップを買って一駅戻るしかありません(経験者談)。

もしかしたら何らかの救済措置があるのかもしれませんが、
地下鉄のホームや改札に係員はほとんどいないので、基本的に打つ手がありません。
行き先の確認と、乗り過ごしにはご注意アレ。


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