■巣箱の強化

お次は、シロネズミ本人お気に入りの住宅部の変遷を見て置きましょう。



元はガラスのコップが入ってた木箱で、仕切りで左右に分かれてます。
左側の部屋の横に穴を開け、ここを出入り口にしてるわけです。
ここにシロネズミが入ったその日から、右側、奥の部屋が寝室で、
左側、入り口横の部屋がトイレとなりました。
この点は現在に至るまで変わってません。



拾ってから1カ月、5月16日の巣箱。
前回、紹介したように、熱心にティッシュペーパーを集めるのですが、さらに闘技場の床に敷いてあった
雑誌の切れ端まで集めてました。
が、あくまで敷いてるだけで、極めて乱雑な感じ。
左のトイレにも集めてあるほか、この時期はエサの備蓄もトイレ部屋にしてますね。



さらに2週間たった5月29日の状況。
寝室である手前の方がより多くのティッシュで埋まり、雑誌の切れ端もなくなってます。
上のトイレ部屋にエサの備蓄もしなくなってます。



その約10日後、6月7日の状況。
よく見ると手前の寝室のティッシュの中央に凹みが出来ていて、ベッドになってるのが判ります。
大分、寝室づくりが上達して来たようです。

奥の部屋のティッシュが黄色いのはここでオシッコしてるからですが、
やがてここはフンだけのトイレとなり、オシッコは闘技場でするようになってきます。
現在は完全に闘技場の隅っこがオシッコ用のトイレ部屋で、巣箱で寝てる時でも、
人間のようにトイレに起きて来るのが見られます。



その2週間後、6月22日の巣箱。
職人技のように、キレイに形造られたベッド
、一切余計なものがなくなったトイレ部屋(飼い主がフンを片付けた直後の状態)と
現在に至るハムスターの住宅造りが完成した時期です。
保護から約2カ月、ハムスターの寿命が2年前後と考えると、ハムスター生の2割の時間をかけて、
その巣作りの技術を完成させた、という事になりますね。

ジャンガリアン ハムスターの巣作りは本能であると同時に、
経験によって技術的な向上を伴うものであるようです。
これはかなり興味深い部分でした。


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