今回は火曜の単独飼育移行についてから。

親分気質で、そういうった人間によくみられるやや粘着質な性格であるトクさんと、神経質でビビリな息子である火曜は以前からよく衝突していました。トクさんは豪快に見えて小心者の典型なので、よく息子たちの匂いを嗅ぎ、マウントを取って俺たちは親子でチームでオレがボス、といった態度を取りたがる傾向がありました。これに対し神経質な火曜は執拗に匂いを嗅がせろと要求して来るトクさんとよく衝突したのです。

ただし従来は、止めてちょうだい、という感じに大声を出して逃げ出す火曜をトクさんが追いかけて匂いを嗅ごうとする程度だったのですが、7月の下旬から火曜がこれに反撃するようになり、最後は飛び上がってぶつかり合う空中戦まで始まってしまいました。こうなるともう関係修復は困難、というのはデイお母さまとグウ母ちゃんの時に経験済みなので、両者がケガをするほどのケンカが始まる前に隔離する事に。

とはいえ、単頭飼育用のカゴはすでにグウ母ちゃんが使用中です。急遽、発注したものの配送は二日後であり、それまではこの段ボール小屋でがまんして貰う事に。ちなみに当初は追いかけまわすトクさんが問題だろうとこっちを単頭隔離したのですが、残された火曜と木曜もやや緊張した雰囲気となり、さらに木曜が「父ちゃんどこ、さみしい、さみしい」と鳴きだしました。ここでどうやらこれは火曜の方の問題だと気が付き、こちらを隔離に切り替えました。



神経質でビビリの火曜は急激な環境の変化に驚いて固まってしまってます。いずれにせよ、単頭飼育に移行は避けられないので、馴れて頂戴、と思いながらしばらく刺激しないように放っておく。



参考までにデグーの衝突は、必ずいくつかの段階を踏みます。

一方が相手を追いかけまわす、から始まって次に写真のように立ち上がって押し合うデグーファイトに至ります(写真はデイお母さまとグウ母ちゃんの時のもの)。デグーファイトまでならじゃれ合いでもやるので気にしなくていいですが、これで止まらない場合、両者が飛び掛かりあう空中戦に発展し、ここで止めないと、その後は本気での取っ組み合いになります。

本気のケンカの場合、デグーは柔道の寝技のように相手に組みついて前歯を使い必殺の一撃を打ち込みます。相手の毛皮をぶち抜く力は余裕であるため、位置が悪いと致命傷になりかねません。そうなる前に停めないとなのです。ちなみにその段階でケンカを止める場合、人間も軍手など頑丈な手袋をしないと危険ですから要注意。



二日後にようやくカゴが来ました。ちょっと小さいな、なるほど安かったわけだと思いましたが、幸い、小心者であまり小屋の中を歩き回らない火曜はそれほど不満では無いようでした。でもってここに移った後もビビリの火曜はしばらくの間、奥に隠れて出て来ません。当然、飼い主の手からオヤツを受けるとこも無いので、カゴの中に置いて勝手に食べるのを待つしかありませぬ。


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