■デグー デグーに会う



ケースを開けて上から見るとほとんどツチノコ状態。
デグーは寒い時だけでなく、緊張でも膨らむのだと知る。
ピクリとも動かないので、このまま馴らし用の籠に放り込もうと
ケースを持ち上げた瞬間、突然飛び出して逃げる。

全く慣れてない個体、自分の巣箱を刷り込んでも無い状態ですから、
回収は強制捕獲しかなく、逃げようとするのをとっ捕まえる。
念のため、軍手をしてたのですが、案の定、強烈に噛まれる。
素手なら確実に出血してたでしょう。

やれやれ危なかった、と思ってコイツを見ると、肛門付近に血がついてる。
あれ、軍手の上からでも出血した、と驚いたのですが、そんな様子はない。
この時は変だな、と思ってすましてしまったんですが、翌日、エサを入れようとしてケージから脱走した時、
再度強制捕獲したら、やはり肛門付近に血が付いてる。
そんなに乱暴に掴んでませんから、どうも恐怖と驚きで、内臓から出血してる可能性があるぞ、
と気が付き、以後、一切強制捕獲は行わず。
そこまでストレスに弱いのか…

まあ先住デグーも掴まれるのは大嫌いで、慣れるまで何回か強制捕獲する度に、
「あらあら、この私にこの汚い手で触るのね、おほほほほ、ガブリ」
とやられる事が多かったのですが、そこまでのストレスは感じてるようには見えませんでした。
それでも巣に戻した後はしばらくショックでボーっとしてましたから、
どうも子供の頃から馴れてるとかでない限り、デグーは手で掴んで捕獲しない方がいいみたいだと知る。

結局、巣箱になれるまでは外出禁止、
自分で巣箱に帰れるくらい慣れてから部屋に出しました。
この点は先住デグーと全く同じで、外に出てるの飽きたり、
お腹が空いたりすると、自分で籠に帰ります。



その強制捕獲後、環境適応用の籠、つまり先住デグーとは別の籠に入れると、
速攻で隅っこに逃げてそこで固まる。
相当なビビリだなあ、と思う。
ちなみに、こうして写真で見ると、あれ、驚くほど小さかったのだと気が付きました。
実は引き取り時に205gだった体重が、一カ月経った今では270gまで急成長してしまい、
明らかに二回り大きくなってます。

生後10か月という事で、まだ成長の余地があったのか、しかしわずか1カ月でそんなに大きくなるのモノなのか。
実は先住デグーも突然の急成長後、体重が安定する、という謎の成長を見せたので、
(この過程を妊娠かと思ってしまったのは前回書いた通り)
デグーはなんらかの原因で急成長することがあるのかなという感じですが、この辺りはどうもよく判りません。
ちなみに同じ餌の量で3週間で70g増えた後、現在は安定してますから肥満では無いと思われます。

ついでにこの段階で額に白い一文字の毛があるのに気が付いたので、
「スカーフェイス三太郎」という仮名を付けたのですが、
長くで面倒なので、速攻ですでに述べた「グー」の名に変更されました。

とりあえずここまでが初日の状況。



さて、新入り到来二日目。
馴らし用の籠に入れた時、バネ式のカギはかけてませんでした。
結構大きな音がするので、この新入りがやたらビビるからです。
するとそこに先住デグー(メス)がやって来て…

「あらあら、鍵が掛かってませんことよ、どういうことですの、これ」



「あらあら、引っ張ると動きましてよ、これ、どういう事かしら、私を試してるのかしら」




「あらあら、鼻を入れるとさらに開いてしまいましてよ、あらあらどういう事かしら」



「あらあら、中に入れてしまいましてよ、あらあらそこにいるのは新入りさんかしら」

…ドアを押して開ける知恵がある、とは知ってましたが引いて開ける事も出来るとは初めて知りました。
確かに賢い生き物だなあ、と感心する。


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