そのまま年末に向けて、グゥはどんどん太って行く。まあデイお嬢も来た当初から結構大きくなったしね、この子は一歳未満だから余計によく育つんだろうと思っていたんですが、それにしてもデカい。でもって、ある日、カゴの中に出血の跡が。てっきりどちらかが怪我したのか、と思ったんですが、どう見ても両者とも異常なし。なんだかヘンだなあ、と思ってたんですが…



正面から見たらほとんどツチノコみたいに胴体が膨らんでるのを確認、これはどうも妊娠してるのでは?との疑惑を感じ始める。

なんとデグーはオスも妊娠するんだ、アンデスの神秘!と一瞬驚愕するも、間もなく正気に戻り前の飼い主さんがオスメスの判別を間違った結果だろうと判断する。あれま、君は女の子か、というのが衝撃の第一弾。でもってこの状態と体重の増加速度からして、恐らく間もなく出産だと知る。これが衝撃の第二段。まあデグーを赤ちゃんから育ててみたいと思って向かえた子なのですが、まだそこまでは数カ月あると思っていたのでちょっと焦る。

当時はネットにもあまり情報が無く、仕方ないので英語圏のサイトを見ていろいろ学習、準備に入ったのでした。ちなみに英語圏のデグーサイトの言ってる事はかなりいい加減、と後に知るのですが、幸いにして出産育児に関してはそれなりに正しかったのです。この辺りは後にデグーの故郷、チリの自然科学研究所が出していた報告者を基に飼育方針を決めて行く事になるのですが、その辺りは以前にも書いたので、今回は割愛。

ついでに出産直前に突然、グゥとデイお嬢が出血するほどの大ケンカをやってしまい、以後、別のカゴでの飼育に移行します。これが性格の不一致なのか、出産前でグゥの気が立っていた結果なのか判らないままだったので、後のデイお嬢の出産時には安全策を取って出産前にトクさんと別居としています。



2018年1月26日の深夜に出産開始、翌朝まで掛って出産は終了でした。産まれたのは4匹で全員元気。後のデイお嬢も深夜に出産が始まったのでデグーの出産はそういう事例が多いのかも。



出産後数日で早くも毛が生えそろいつつある四つ子達。左からクロ、シマ、ブチ、シロ。前飼い主に男の子と思われていたグゥ母ちゃん(この瞬間から母ちゃんにクラスチェンジ)ですから、当然、初産。でもって悲しい事に流産で終わったデイお母さまの最初の出産も三匹だったので、初産の時は産まれる子供の数が少ないのかも。



ビビリで飼い主との交流を拒否、デイお嬢も拒否してしまったグゥ母ちゃんですが、子供たちの世話はよく見てました。



家族全員で日向ぼっこ。ちなみに子供たちは全員娘でした。

この時期はまだ飼い主もデグーの飼育に慣れておらず、シマとクロは養子に出してしまったのですが、今なら全員、世話できたのになあ、と思わなくもなく。ただし母ちゃんは我が家に来るまで兄弟と一緒に居たはずなので、近親交配の可能性が高く、我が家に残ったブチとシロも三歳になる前に、次々と病気で他界してしまいます。


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