■最初に
掲載されるデータは、すべて以下の共通のルールにしたがっています。
どーでもいいや、と思うかも知れませんが、読んでね、一応。
●メートル法の数値は私が換算したものです。オリジナルデータはすべてフィート/ポンド。
ポンド、フィートはかなり厳密な計算をしてますが、マイル(主に時速データ)は
1マイル=1.6kmの単純な換算式を使っています。
このため、厳密には0.5%ぐらい大きい数値が正しいことになります。まあ、誤差の範囲ですが。
計算ミスの可能性もあるので、すべて元の単位の数値を併記しました。
●速度はすべて真対気速度(True
Air
Speed/T.A.S)に換算されたものを採用しています。
よって万が一、あなたが将来スピットファイアを運転してダースベーダーと戦うことになった場合、
コクピットのメーターで読み取れる数値は今回のデータと異なります。
ちょっと余談。
真対気速はどこまで客観的な数値なのか、
というのは実はえらく複雑な問題を含むので省きますが、
物理シュミレーション等をやるなら、メーター読みの指示対気速度(IAS:indicated
airspeed)
ではなく、真対気速度の数値を使わないとえらいことに(経験者談)。
一般に、真対気速度の方がメーター読みより高速な数値となります。
また、真対気速度といっても、別にスピードガンなどで安定した慣性系から測定したのではなく、
メーター読みの速度から、計算で出します。
つーか、理論上、航空機の速度は外部から客観的に計測できません。
地上は安定した慣性系だから、ここを基準に、というのは地上、海上だけの話で、
いったん空を飛んでしまった機体は別の慣性系に入るので、これを地上から計測するのは無意味です。
(そもそも地球は自転、公転で円運動をしているので厳密には「慣性系」ではない)
航空機の速度はピトー管で気圧差を計測して、そこから計算で出すわけですが、
ピトー管で読み取れるのは、流体の速度ですから、機体の速度を直接計ってるわけではないのです。
すなわち航空機の速度とは周囲の大気の風速に過ぎません。
だから時速1000km出てるから、1000km先の街には1時間後に着く、とは保障できないわけです。
時速500kmの向かい風の中を時速500kmで前進してるだけな可能性もあり、なんですね。
ややこしい話をするなら(笑)、その機体が1000kmで前進してるのか、
実は静止していて、周囲の風速が1000kmなだけなのか、速度計を見るだけでは判別できません。
まあ、そんなケースはあまりないでしょうが。
●次に、重量は、すべて試験時の実際の重量です。
・機体内燃料タンクは満タン
・特殊な武装テストを除き、通常武装搭載のまま
・弾薬は不明だが、積んでいたはず
といった状態。
「おまけデータ」のテスト時の状態は、実は微妙なとこがあるんですが、
戦中に実戦用データを取ってるわけですから、イギリスと基本的には一緒なはず。
ちなみに、航空機のデータに乾燥重量を載せてる資料があったりしますが、
あれはホントに「乾燥」重量で、エンジンオイルまで抜いてやがるんで、
まったく参考になりません。
たまに乾燥重量の機体と別の実重量の機体とを比較してどっちが重い、
などという資料もみますが、言うまでもなく無意味です。
イギリスの試験データなどには平均重量、といったデータも一部に載ってたりします。
●速度と高度
自動車やバイクのみなさんとヒコーキの皆さんの最大の違いは、
同じ最高速でも意味が違う、ということです。
なんじゃそりゃ、と思うかもしれませんが、
550kmの速度を高度2000mで出すのと7000mで出すのはわけが違います。
どっちが優れてる、と一概にはいえませんが、技術的には高高度で高速を出すほうが困難です。
(レシプロエンジンの場合。ジェット等タービンエンジンはむしろ気圧の下がる高空の方が有利)
また、純粋に「制空戦闘機」として考えた場合、制空権とってブイブイ言わせたる、
には高高度で性能が上がって行くほうが一般に有利でしょう。
ヨーロッパ戦線でも、高高度性能の圧倒的なまでの差は、
連合国側が制空権を抑えるのに大きな力となっています。
なので、本データでは、最高速度の実現高度を併記しています。
この数値の判断は、それなりに難しいので、あとは各自考えてくださいませ。
最後にちょっとだけ。
実際に、すべての機体の「正しい比較」をやろうと思ったら、あらゆる機体を、
同じ場所、同じ日、というか同時にいっせいのーせ、で飛ばさないと意味がありません。
気温、気圧、そのほかの要素で、データは簡単に動きます。
なのでデータ上で5%程度の違いなら、ほとんど無意味と思っていいでしょう。
重量、寸法等以外の航空機の実測データなんて、そんなものです。
余談ですが、「重量」だってフィンランドで計るのと、ラバウルで計るのとでは異なります。
(地球の自転の「遠心力」の関係で、南の方が軽い。当時の航空機なら数kg程度の差だろうけども)
まあ、データなんて、そんなものです。
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