ここからは少し近寄った写真を。

まずは尾翼部。
垂直尾翼に描きこまれたハーケンクロイツは
ナチス時代のドイツ空軍機の特徴です。

垂直尾翼の後ろ部分、水平尾翼が食い込んで
舵面が2分割になってるのは先にも書きましたが、
その舵面、実はかなり複雑な面分割になってるのにも注意。

上部分の後端部にある細長い部分はラダー タブ。
主翼についてるエルロン タブは空力による操舵の補助用でしたが、
こちらは水平飛行中に必要な舵の補正をするもの。

例えば風向きの関係で真っ直ぐ飛ぶのに
常に尾翼の舵を右に曲げてないといけない、
といった状況になった場合、パイロットにはかなりの負担となり、
長距離飛行では操縦中に疲労してしまいます。

これを避けるのがラダー タブで、この部分を少し右に曲げて
固定してしまう事ができるようになってます。
こうすれば、以降の操作は不要で、パイロットの負担は軽減されるわけです。

同じようなものが水平尾翼の昇降舵(エレベータ)にもついてます。



ちょっと角度を変えて。
これは古い写真なので、ちょっと色味が変ですが…。

V字尾翼なので、垂直尾翼を突き抜けた水平尾翼は
胴体に比べるとずいぶん高い位置になってます。



その胴体後部のアップ。

水平尾翼の昇降舵(エレベータ)下に見えてるのは操舵用の索。
これが昇降舵(エレベータ)を動かしてます。

胴体尾部の上に飛び出してるマイクのようなものは
後部警戒用のアンテナ基部だそうで、
ここにも1本、八木アンテナを挿していたのだとか。
現状はそこにフタが被されてしまってる状態です。

その下、機体下面に出っ張ってる部分は離着陸時にシリモチを付いた時のためのもので、
ここで機体を喰い止めて、左右の尾翼が接地して破壊されるのを防ぎます。




これも古い写真ですが、尾部のアップ。
最後部の透明パーツは牽引式アンテナ(Trailing anntena)の収容部。

牽引式アンテナは航空機の後部からワイアや棒を出して空中に展開するもので、
ワイアは引っ張られて長く伸びるので
これを長波のアンテナに使えるようにするもの。
あるいは機体の影響を受けないよう、
離れた位置にアンテナを展開する目的もあるようです。

戦闘機にこれを積んでる機体があるとは初めて知りました。
恐らく上に見えてるのが先端部兼オモリで、これに繋いだ
ワイアをここから伸ばして展開したんだと思いますが、詳細は不明。

ちなみに画面左端に、胴体下に飛び出してる板状のものが見えてますが、
あれもアンテナなのだそうな。
確かに安定板にしては、少し小さいかな。



同じく。

水平尾翼の昇降舵(エレベータ)に見えてる横長の切りかき部が
昇降舵(エレベータ)の方のトリムですね。

この機体は現代のジェット機のように、前輪式の機体だったので、
ここに尾輪がないのにも注意しといてください。




もう一枚、古い写真。
He-219は右水平尾翼の付け根に
こういった空気取入れ口があるんですが、
他の機体ではあまり例を見ない場所で、その用途は不明です。


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