お次は少し斜めから。

同じような写真が続きますが、
立体物の形状を1枚や2枚の写真で理解できるわけがなく、
可能な限り、いろんな角度の写真を載せて置こう、という親切心によるもので、
決して、せっかく撮ってきた写真なんだから、みんな載せちゃえ、
といった貧乏根性ではない…はず…。



やや斜め前。
この角度からだと、操縦席の窓が大きく外にはみ出してるのがわかります。

機首下面に2本飛び出してるのは排気管。
後で横から見るとわかりますが、この機体、
ちょっと変わった排気管の取り回しになってます。

Fi-156に積まれてるのは、
機首の形からわかるように星形エンジンではなく、
アルガス As10 V8エンジンなんですが、これは空冷になっており、
このため冷却水用のラジエターはありません。

航空エンジンとしては小型とはいえ、
排気量で12.6リッター、200馬力以上を出すV8エンジンを空冷って、
冷静に考えると、ちょっとすごいですね。
アフリカとかで、熱問題出なかったんでしょうか。



さらに斜め前から。
コクピット周辺の窓が昆虫のような印象です。

機首下の排気管間に小さな筒状のものが見えてますが、
これはオイルクーラー。



今度は反対側から。
機首横の縦長の筒状の部分に排気管が入ってるんですが、
なぜかこれ、途中で曲げられて先に見た機首下面に突き出る構造になってます。
イギリスのタイガーモスや、イタリアの戦闘機なども似たような形になっており、
コクピットに排気が入るのを嫌った設計でしょうか。

ついでに、主翼の半分近い長さがあるエルロン(補助翼)にも注目。
この手の低速機では、舵の効きをよくするために長いエルロンが多いですが、
それにしても長いという印象。

その横、胴体側、内側はフラップですが、
ほぼ同世代機といえるアメリカの似たような機体、パイパー カブには
前縁スラットはもちろん、実はフラップすらありません。
そういった意味では、この機体、結構先進的なのです。

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