■ウルフは意外に平凡だった

次に、出力荷重(Power Load)を使って加速性能を見てみましょう。
出力荷重の意味と、加速性能てなんやねん、とい人ははこちらを見てください。
下のグラフでは数字が小さい、より上の方にある機体の方が加速性能に優れることになります。



いや、ホント、スキのない機体ですな、スピットMk.IX(9)。
日本機の天下だった加速性能比べ、あっさりトップを奪われてしまいました。
が、Fw190AとMe109Gも悪くない性能ですね。
ちなみに両者の差は0.1程度なんで、ほぼ同性能、と考えていいでしょう。
そろって、P51より加速がいい点にも注目。
ただし、このデータは「エンジンの最高出力で計算したもの」ですから、
その最高出力の設定高度以外、特に高高度性能の高い機体相手にした場合、
過給器の弱いドイツ機、日本機は、加速で負ける、という可能性はあります。
これもあくまで、参考値ですね。
まあ、とりあえず、スピット、圧勝してます。

ところで、このグラフを見て「おのれ!アナーキャめ(私です)!」と思った人、いらっしゃいますでしょうか。
実は、P38と隼の順位が、以前掲載したものとは入れ替わってます。
理由は単純で、この3ヶ月の秘密特訓でP38がパワーアップしたから…
ではなく、私の計算ミス。0.2ぐらいの違いだったんですが、順位、入れ替わっちゃいました。
テヘ。

…さて。
次に上昇力を見て行きます。
日米対決では、一定高度までの到達時間で測りましたが、
ドイツ機、意外にこのデータがなく、今回は上昇レートで比較します。
これは各高度付近で、1分間に何フィート上昇するか、という比較です。
距離を時間で割ってるので、一種の速度のようにも見えますが、
実際の飛行では水平方向にも移動してるわけなので、単純に上昇速度、という事にはなりません。
ただ、これも同じ条件での試験結果が意外に無く、
一部の機体は、必要な高度に近い上下の数字から平均値を出して掲載してます。
まあ、大きく現実からずれた数字にはなってないはずです。



いや、やっぱすげえな、スピットMk.IX(9)。
これ、航続距離の問題さえなければ、P51より優秀機ですね、完全に。
制空戦闘機としては、その航続距離の問題でペケですが、
インターセプターとして考えるなら、世界最強でしょう。いやはや。
こりゃ、たとえドイツが4発爆撃機を量産したとしても、勝てないですよ、あの戦争。

高度ごとに、各機の性能差が激しいので、平均値ごとに並べてます。左の方が優秀。
こうしてみるとFw190、平凡な機体、という感じですが、高度5000m前後だと、結構すごい数字を出してます。
まあ、それでもスピット9にはかなわないんですけどね(涙)…。
Me109G以外はすべて米軍データで、どうも全機、
エマージェンシーレベルの時間制限ありな出力でテストされてるようです。
ゼロ戦が18000フィートまでのデータしかなかったんですが、
まさか、高度7600mまで上昇できませんでした、なんてオチじゃありませんように…。

しかし、イギリス空軍、神の導きによりマーリン61系エンジンが完成してよかったですな、ホント。
これ、タイフーンとかが相手なら実はドイツ機圧勝です。
スピットMk.IX(9)一人にやられた、って感じなんですよ、ドイツ空軍は。
スピット、まさに救国の戦闘機で、それはバトル オブ ブリテンのMk.I&IIだけでなく、
このMk.IX(9)にも、十分その資格があると思います。

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