■フォッケー牧場の決闘



ななめ後ろから。
この角度からなんの説明もなしに、写真を見せられたりしたら、
まあ、Fw190だと一発で気がつく人、多くはないでしょうね。
…主脚のウチマタぶりで、これは!閃光の朝帰りオカマだ!
と一部のウチマタマニアが見抜くかなあ…。

ちなみにコクピット後ろの黄色い三角マークには、C3 100の表記があります。
これは燃料補給口の位置を示すのと同時に、ガソリンのオクタン価を指示してます。
このRAF博物館の塗装が正しいのなら、Fw190は終戦間際まで100オクタン燃料で飛んでたことになります。

 801Dエンジンをバージョンアップした801D-2では、圧縮比を6.5:1から約7.2:1に上げており、
このため、オクタン価100(C3燃料)のガソリンを使用しました。
ほんとにこれが終戦間際まで行き渡っていたのか、という疑問は残るんですが。
ちなみにMe109G以降のDB605 ではオクタン価87のガソリンを使っていたので、
Me109に比べて冷遇されてた、といわれるFw190、
ガソリン供給の面からみると、むしろ恵まれていたことになります。

ちなみに、アメリカと日本&欧州ではオクタン価の測定基準が異なり、
同じガソリンを測定しても、日本&欧州の方が高い数字になります。
これが第二次大戦時から、すでにそうなのかはわからないのですが、
もしそうだとすると、C3ガソリンはアメリカ式のオクタン価表示では100より低めの数字になり、
約95オクタン、ということになります。
(世界の傑作機シリーズの解説にある「額面」100オクタンという言い方は正しくない)



機体下面。主脚収納部はご覧のように、一つの穴で構成されてます。
左右に分かれてるように見えるのは、中央にフタが付いてるからで、
それが外れると、このような状態に。
その奥にも横長の穴がありますが、これはこの部分のハッチが紛失してしまっているもの。
何のためのハッチか不明ですが、位置的にMG151 20mm機関砲の給弾ハッチかしらん。
主脚外側に20mm機関砲の取り付け部が塞がれてるのが見えますが、主翼下面には、
機関砲のドラム弾倉を収めるために設けられた突出部が残ったままにされてます。
主翼と赤い機首下部の間にカマ状というか三日月型のパネルが入ってますが、
これが例のA5以降で15cm機首を前方に突き出した際にできた隙間を埋めるパーツ。
これがあればA-5以降の機体です。



機首方面を見る。暗い写真ですみません。
ここにも三角マークがあり、Fw190は2つの胴体内燃料タンクを持つのでこちらからも給油してようですね。
その前にある赤い縦長の板が例のエンジン冷却不足を解消するために造られたスリット。
当初はただの穴でしたが、後にこのようにフタがついて、開き具合を調整できるようになり、
カウルフラップとしての役割を果たしてるようです。
さらにその前に見える暗い隙間は、Fw190の最大の特徴とされる胴体とエンジン部の隙間に配置された排気管。
この巧みな設計は、後に日本の五式戦、イギリスのシーフュリー、アメリカのF8Fなどに次々と真似されます。



人類の99.8%は見たこと無いであろう、と思われる角度から機首方向を。
脚収納部からエンジンが見えますが、これはこの部分だけ塗装がハゲてますので、
多分、パネルが紛失してるせいじゃないかと。
注目して欲しいのは、その下の暗くてよく見えない部分。
空冷Fw190というと後の五式戦やシーフュリーに影響を与えた、上の写真の機体横排気管が印象的ですが、
じつは、あれは左右で8本しかありません。
でもって、残りのうち機体下面から4本出てるのです。
それでも14気筒ですから、あと2本足りないんですが、これがどこにいるのかは不明(無責任)。
で、この写真でなんとなくわかると思いますが、
Fw190の機首下面と胴体には微妙な段差があり、そこから排気を逃してます。
きれいな平面ではつながらないのです。



後で出てくる帝国戦争博物館のA-8。
主脚を畳むとこんな感じに。機首下面の段差がわかりますかね。
まあ、段差というほどのものではない、という気もしますが…。
その横に見えてる、機首部左下に空いてる隙間、
あそこから残る2本の排気管を出してるのかなあ、と思いますが、未確認。 

NEXT