■ホッケ狼はどこへ行く



カウリング部のアップ。
空冷Fw190の機首部の特徴の一つが、左右の耳のような小さな突出部。
過給器への吸気ダクトが中に入ってるらしいです。

カウリング内部に見えてるブレードは、強制冷却ファンのもの。
プロペラより高速で回転しますが、プロペラを手で回すと、中のファンもつられて回ります。
プロペラの回転軸から動力を取ってるんですね。
と言うことは、エンジン出力の一部を使っているわけで、多少とはいえ、パワーロスにつながっていたのか?

この強制冷却ファンを積んでいた、とはいえ高出力のBMW801Dエンジンを
これだけ細い機首に押し込んでしまったため、熱対策はFw190にとって、一つの宿命ともなりました。
この点は初飛行でさっそく指摘されていながら、最後まで完全な解決はしてないはず。
結構、地上でエンジン運転中に加熱により火を吹く機体があったそうです。

写真のF8ではさらにパワーアップされた801D-2を積んでるから、より熱問題はシビアでしょう。
ちなみにFw190がアフリカ戦線に派遣されたのは42年の11月で、翌年の5月(実質的には4月一杯)には
アフリカ戦線そのものがドイツ軍から消え去るので、夏場のアフリカでの稼動実績はなし。
もしあと3ヶ月戦線が残っていたら、けっこうエライことになってたような気もします。

そもそもこの強制冷却ファン、どうもほとんど役立たずだったという話があり、
後にコクピット下付近に熱を外に逃がすスリット(縦長の空気抜き穴)を開け、
ようやくなんとか実用的なレベルになったようですが、それでも熱には悩まされ続けます。
その対策として、最終的には、A-5型からエンジン搭載位置を15cm前にずらし、
カウリング内に余裕をもたせることで、対応したようです(だたし完治したわけではない)。
戦闘爆撃型では、初期のF2/G2あたりのA5改造型から、同様の状態になっていたはず。

余談ながら上に写ってるのは同じ場所に展示されていたB29の主翼でして、
フラップを開くと主翼内部はあんな感じなんですね。



Fw190は主脚の収納部を20mm機関砲の銃身が貫く、
というちょっと変わったレイアウトになってます。
手前に見える白い筒状のモノの中に収まってるんですね。
主翼の前縁にもう一つ、孔が空いてますが、これは多分ガンカメラの搭載部。



最初の写真とは反対側の斜め前から。
この角度からだと、朝帰りのオカマと呼ばれる、Fw190の主脚のウチマタぶりがよくわかります。
両方の主脚は完全には開かず、少し内側に傾くんですね。
理由は知りません(笑)。




少しブレてますが、この角度からの写真はこれしかないので載せときます。
左翼の黄色のペイントは何か意味があったはずですが、忘れました(最低)。
1944年のSG2部隊の塗装らしいです。



おまけ。
B29の主翼の上から見た朝帰りのオカマ。
内股ですね(笑)。
うーむ、Fw190でこの幅なら、Me109ならB29の主翼に着陸できるかもしれない。


はい、今回はここまで。
次回はロンドンのフォッケです。

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