■明日はきっと、あの辺り



さあ、いよいよ、これまでの考え方を使って、実際に未来予測をやってみましょう。
今回も引き続き日経平均株価を使います。
まずは、「過去5年分の上昇率データ」における標準偏差を計算する必要が。

これを求めるには、まず毎日の終値データを集めて、

その日の終わり値÷前日の終値

という計算を延々と繰り返し、すべての日(最初の日のデータだけは前日がないので無し)
の前日からの上昇率を出します。
だいいたい0.94〜1.05くらいの数字が並ぶことになるでしょう。
値下がりしても、1を切る(0.9台)になる/だけで、
マイナスにならないのがこのデータのありがたいところ。

で、これを電卓片手にやるとしたら、どんなに金をもらってもやりたくない仕事となるでしょうが、
情報化社会ブラボー、過去5年分、約1200日分の計算でも、
データさえ揃ってしまえば、表計算ソフトで一発計算可能なのでした。ありがたや。
で、今回、あっさり出てきた「上昇率の標準偏差」の数字は「0.013」。
これだけでは使えないので、次に基準点となる平均値を出します。
これも電卓片手にやるとしたら、ど(以下略)、で、あっさり出てきたその数字は「1.000」。
あ、美しい(笑)。すなわち、毎日の上昇率は平均すると「ほぼ0%」となります。

さて、平均値が1(つまり前日と今日の数字が同じということだから、上昇率は0)で、
標準偏差が0.013になる、とわかりました。非常に扱いやすい数字になってますね。
で、それぞれの分布%は既にわかってるので、実際の値動きの幅は以下のようになります。

前日に比べて、その値動きが
●+-1.3%以内だった日 70.8%(標準偏差以内)
●+-2.6%以内だった日 94.6%(標準偏差×2倍以内)
●+-3.9%以内だった日 98.7%(標準偏差×3倍以内)


これが過去5年における日経平均株価の上昇率の分布です。

さて、前にも書いたように
「確率は、何がどれだけ起こるのかは正確に予言する。だが、それが何時起きるかは全くわからない」
わけです。
しかし、それは同時に
「確率の予言は、時間による束縛を一切受けていない。その予測はどの時間にも適用される」
ということも意味します。つまり
「確率的に未来は予言できる」わけです。
過去に置いて正しかった数字は、そのまま未来においても同じ確率で出現します。

つまり、これから先も、株価が毎日+-2.6%以内の値動きの中に納まる可能性は、
94.6%にもなる、ということです。

さあ、盛り上がって参りました!(笑)。

ではさっそく確認してみましょう。
2008年4月7日の終値は13450.23円でした。
これを元に翌日の株価を予測してみます。

まずは標準偏差内、70.8%の確率の値動きを考えてみます。
標準偏差は0.013、平均は1ですから、その範囲は1.013〜0.987(平均1 標準偏差+-0.013)となります。

なので(昨日の終値×1.013)が予測上限値、(昨日の終値×0.987)が予測最低値 です。

2倍時、3倍時にも、同じように計算してやればいいわけです。
計算結果は、上限約13625円〜下限約13275円、価格幅370円のエリア内のどこかに70.8%の確率で、
翌日の株価は収まる、という数字が出てきます。

もう少し安全性を考え、 94.6%の確率を取って標準偏差の2倍、
+-2.6%まで範囲を広げてみましょう。
この時は約13800円から約13101円の間、699円の値幅のどこかに来る、という予測が成り立ちます。
うーん、ちょっと予想される価格が広がってしまいましたね。

ちなみに、これは上限と下限の価格幅で、その中心点(つまり平均値)に前日の終値が来るわけですから、
実際の金額は、プラスとマイナスに分かれて、数字的には半分となります。
つまり標準偏差内に来る70.8%の確率なら370円/2の+-185円以内、
標準偏差の2倍幅94.6%の確率なら699円/2で+-349.5円以内の値動きになる、
というのが「標準偏差から導かれる予測」となります。

では、実際の結果を見てみます。
翌日、4月8日の株価は13250.43円。つまり約200円(-200)の値下がりでした。
+-185円と予測された70.8%の標準偏差幅からは少しはみ出ましたが、
標準偏差の2倍、94.6%の確率幅の範疇には、余裕で収まっていますね。
まあ、1日だけを見てもあまり信用ができません。もうちょっと具体的な数字を見てみましょう。

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